最終更新日: 2026年3月21日
カビが生えたVHSテープでも、ダビングできます。
うちには毎月カビだらけのテープが届きます。届くテープの約3割はカビが生えている状態です。それでも、クリーニングを繰り返すことで必ず改善します。ただし、カビが重度なほど映像にノイズが残る可能性はあります。
この記事では、150台のビデオデッキで毎日テープを処理している立場から、カビの重症度の見分け方、自分でカビを取る方法、業者に頼むべきケースを具体的に説明します。
Contents
カビが生えたVHSテープはダビングできるか?
結論から言うと、カビが生えていてもダビングは可能です。
カビは表面に付着していることが多く、クリーニングを3回繰り返せば大体きれいになります。業者であれば、どんな状態のカビでも対応できます。
ただし、知っておいてほしいことが2つあります。
- カビが重度なほど、映像にノイズが入る可能性がある。カビが磁気層(映像データが記録されている面)に食い込んでいると、クリーニング後もノイズとして残ることがあります。
- カビたテープをそのままデッキに入れると危険。テープが切れたり、デッキのヘッドが壊れたりします。実際にそういう相談を受けることがあります。
大切なのは「カビ=もうダメ」ではないということです。ほとんどのケースで映像は救出できます。
カビの重症度5段階 — あなたのテープはどのレベル?
うちに届くテープを見てきた経験から、カビの進行度を5段階に分類します。テープの覗き窓(小さな透明の窓)から確認してください。
| レベル | 見た目 | 自分で対応 | 映像への影響 |
|---|---|---|---|
| Lv.1 軽度 | 覗き窓から白い点がわずかに見える | ○ 可能 | ほぼなし |
| Lv.2 やや軽度 | テープ表面に薄く白い膜が広がっている | △ 慎重にやれば可能 | ほぼなし |
| Lv.3 中度 | テープ全体に白カビが覆っている | ✕ 業者推奨 | 一部ノイズの可能性 |
| Lv.4 重度 | カビが厚みを持ち、テープ同士がくっつき始めている | ✕ 業者必須 | ノイズが出やすい |
| Lv.5 最重度 | テープが完全に癒着。カビの塊が見える | ✕ 業者必須 | ノイズが残る可能性あり。ただし映像は救出可能 |
Lv.5でも映像は救出できます。業者のクリーニングは通常3回繰り返します。カビは表面に付着していることが多く、3回のクリーニングで大体きれいになります。ただし、カビが磁気層を侵食している場合、映像にノイズ(画面の乱れや横線)が残ることがあります。
テープの覗き窓が曇っていて確認できない場合は、無理に開けずに業者に相談してください。特にVHS-Cテープは覗き窓が片方しかないため、カビの発見が遅れがちです。
自分でカビを取る方法(軽度〜やや軽度向け)
Lv.1〜Lv.2の軽度なカビなら、自分で取ることもできます。
必要なもの:
- 無水エタノール(薬局で約1,500円。消毒用アルコールは水分が多いため不可)
- コットンパフまたは不織布(ティッシュは繊維が残るため不可)
- プラスドライバー(テープの分解用)
- 手袋(カビの胞子対策)
手順:
- VHSカセットのネジ(通常5本)をプラスドライバーで外し、上下のカバーを開ける
- テープリール(巻かれている部分)を取り出す。このときテープの巻き方向を覚えておく
- コットンに無水エタノールを含ませ、テープの表面をゆっくり拭く。力を入れすぎるとテープが伸びるので注意
- 拭いたテープは乾いたコットンで水分を拭き取る
- リールを元に戻し、カバーを閉じてネジを締める
注意点:
- カビを吸い込まないこと。マスクを着用し、換気の良い場所で作業してください。
- テープを引っ張りすぎないこと。テープは薄いフィルムです。無理に引っ張ると伸びたり切れたりします。
- 消毒用エタノールは使わないこと。消毒用は水分が約20%含まれており、テープに水分が残るとカビが再発します。必ず無水エタノールを使ってください。
- Lv.3以上のカビには手を出さないこと。無理にこすると磁気層を傷つけ、映像が失われるリスクがあります。
カビたテープをデッキに入れるとこうなる
カビが生えたテープを、そのままデッキに入れないでください。
カビたテープを再生すると、以下のことが起こります。
- テープが切れる。カビがテープの滑りを悪くし、再生中にテープが切れてしまいます。実際に「自分で再生したらすぐに切れた」というお客さんからの相談があります。
- ヘッドが壊れる。ビデオヘッドは映像信号を読み取る精密部品です。カビが付着すると割とすぐに壊れます。一度壊れると修理は困難です。
- 映像の質が低下する。ヘッドにカビが付いた状態で別のテープを再生すると、そのテープの映像品質まで落ちます。カビが他のテープに移ることもあります。
お客さんから「自分のデッキで再生しようとしたらテープが切れた」「デッキが動かなくなった」という相談は実際にあります。中古のビデオデッキは生産終了から10年以上が経過しており、修理できる業者も限られています。カビたテープ1本のせいでデッキを壊してしまうと、取り返しがつきません。
「まず中身を確認したい」という気持ちはわかります。でも、カビが見えたら再生せずに業者に相談してください。
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業者に頼むべきケースと選び方
以下のどれかに当てはまるなら、業者に頼むのが確実です。
- カビがLv.3以上(テープ全体にカビが広がっている)
- テープの種類がVHS以外(VHS-C、8mm、miniDV、ベータなど)
- ビデオデッキを持っていない
- 大切な映像で、失敗したくない
業者選びで確認すべき3つのポイント
- カビ取り料金が別途かかるか。「カビ取り1本500〜1,000円」が追加される業者もあります。「カビ修理費込み」の業者を選べば、追加料金の心配がありません。
- MP4データ納品に対応しているか。DVDだけでなくMP4データで受け取れれば、スマホやPCでそのまま視聴・保存できます。
- プライバシーマークを取得しているか。家族の大切な映像を預けるので、個人情報の管理体制は重要です。
| 業者 | VHS 1本の料金 | カビ修理費 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ダビングコピー革命 | 990円〜 | 無料(込み) | MP4対応、Pマーク取得、業務用デッキ150台 |
| カメラのキタムラ | 1,650円〜 | 要確認 | 全国600店舗で店頭受付可能 |
| 富士フイルム | 1,980円〜 | 要確認 | ブランド力あり |
うちの場合、カビ・切れ・破損の修理費は料金に含まれています。どんなにカビがひどくても追加料金はかかりません。クリーニングを何度も繰り返して、映像を救出します。
カビを防ぐ保管方法
カビの発生は季節よりも保管環境に左右されます。うちに届くカビテープの多くは、湿気の多い場所で長期間保管されていたものです。
カビが生えやすい保管場所:
- 外の倉庫・蔵。昔ながらの蔵や屋外の物置小屋は、温度変化が大きく湿気がこもりやすい環境です。ここに保管されていたテープは、カビだけでなくテープ自体が劣化していることが多いです。
- 押し入れの奥。風通しが悪く、湿気がたまりやすい。段ボールに入れたまま何年も放置されているケースが多いです。
- ベランダ横の収納。外気の影響で結露が発生しやすい場所です。
カビを防ぐ保管方法:
- 湿度60%以下の室内に置く。風通しの良い棚やクローゼットの上段が理想です。
- 立てて保管する。横に寝かせるとテープの巻きが偏り、走行不良の原因になります。本のように立てて置いてください。
- 乾燥剤を一緒に入れる。市販のシリカゲルで十分です。ただし定期的に交換してください。
- 直射日光を避ける。紫外線はテープの磁気層を劣化させます。
とはいえ、テープは保管しているだけで年々劣化します。カビだけでなく、磁気の劣化も進みます。保管環境を整えるよりも、早めにデジタル化してしまうのが一番の対策です。
よくある質問
Q. カビがひどすぎてダビングできないケースはある?
基本的にはありません。カビは表面に付着していることが多く、クリーニングを3回繰り返せば大体きれいになります。カビが磁気層を深く侵食している場合、映像にノイズ(画面の乱れや横線)が残ることはあります。ただし「映像が完全にゼロになる」ということは、うちでは経験していません。
Q. カビ取りだけ頼んでテープのまま返してもらえる?
業者によります。ただし、カビを取ってもテープの劣化は止まりません。また保管中にカビが再発する可能性もあります。せっかくカビを取るなら、そのままダビング(DVD化・データ化)まで済ませてしまう方が確実です。
Q. カビの臭いがするけど見た目にカビが見えない場合は?
覗き窓から見える部分以外にカビが生えている可能性があります。テープの内側(巻かれている内部)にカビが広がっていることもあります。臭いがする時点で、そのまま再生するのは避けてください。
Q. カビたテープを自分でクリーニングした後、デッキで再生していい?
Lv.1〜2の軽度なカビなら、丁寧にクリーニングした後に再生できます。ただし、取り切れていないカビがデッキのヘッドに付着するリスクはゼロではありません。大切なデッキであれば、業者に任せるのが安心です。
\カビ・切れの修理費込み。1本990円〜/
まとめ — カビたテープも、映像は救出できる
カビが生えたVHSテープでも、ダビングはできます。
- 軽度のカビ(Lv.1〜2): 自分で無水エタノールとコットンで除去可能。
- 中度〜重度のカビ(Lv.3〜5): 業者に依頼。クリーニングを繰り返せば必ず改善する。ノイズが残る可能性はある。
- 絶対にやってはいけないこと: カビたテープをそのままデッキに入れること。デッキが壊れます。
テープは毎日少しずつ劣化しています。カビは放置するほど進行し、映像のノイズも増えていきます。「カビてるけど、いつかやろう」と思っているなら、今がそのタイミングです。
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吉岡 崇
ダビングコピー革命 運営責任者。パソコンとビデオデッキ150台で日々テープのデジタル化を行う。テレビ出演実績多数(ZIP!、報道ステーション等)。






















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